翻刻
【右丁】
疑(うたが)ふべからず此書(このしよ)は大人(たいじん)小児(せうに)の養生(やうしやう)よりはじめ
小児(せうに)の育方(そたてかた)並(ならひ)に年中(ねんぢう)飲食(ゐんしよく)の能毒(のうとく)四時(しじ)の禁(きん)
物(もつ)或(あるい)はまちなひ又(また)は病事(ひやうじ)火急(くわきう)の手当(てあて)古人(こじん)の
名方(めいはう)を抜萃(はつすい)して小冊(せうさつ)となし世上(せじやう)養生(やうしやう)の
一助(たすけ)ともなれかしとて養生(やうしやう)はなしと名付(なつく)
行年七十一八隅立翁識
【印 景山】
【このコマ8左丁とコマ17右丁とが入違って綴られていると思われる】
【このコマ8右丁で終わる序文の次には、本来コマ17右丁「養生大意」で老人の話がはじまり、その後「画挿養生はなし上」で小児の話がはじまると思われる】
【左丁】
《割書:画|挿》養生(やうじやう)はなし上
小児(せうに)玩(もてあそび)
幼稚(ようち)の遊戯(あそび)は皆(みな)天地自然(てんちしせん)の道(みち)にて男女(なんによ)出生(しゆつせう)
してよりだん〳〵と居(すは)りて這(はい)習(なら)ひ歯(はを)を生し立(たち)
歩行(あるき)物(もの)を云(い)ひ乳(ち)をはなれ食(しよく)を喰(く)ひ歳(とし)三ッ四ッ
五ッ六ッ七ッとなるに随(したか)つて男女(なんによ)夫々(それ〳〵)の遊(あそ)びをなすは
是即(これすなはち)天(てん)より養育(やういく)して其性(そのせひ)に受得(うけえ)たる事(こと)にて
やはり養生(やうぜう)のはしめ也 抑(そも〳〵)小児(せうに)の拳(こふし)をしやぶり。にき
〳〵をなし。拍手(ちやうち)〳〵。あわ〳〵。子(こ)とろ〳〵。めんないちとり。