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【右頁】
嗜(すけ)ばとておなし品のみしよくすれば
偏気(へんき)つもりて病とはなる
飽食(ばうしよく)は数 日(じつ)つゝけばたゝまりて
つゐに大事(たいじ)の病とはなる
賤者(かろきもの)はおり〳〵厚味/喰(くふ)もよし
貴人(きにん)は常(つね)に麁食(そしよく)まされり
喰度(くひたき)も暫時(ざんし)の間(あいだ)こらゆべし
のちに益(えき)あるほどの久しさ
夏(なつ)もたゞあたゝかなるを食すべし
冷物(れいふつ)をのみ喰(くへ)ば霍乱(くわくらん)
【左頁】
百薬(ひやくやく)の長(ちやう)なる酒もわが分(ぶん)に
すごして飲(のめ)ば百/毒(どく)の長
酒のまばほろ〳〵酔(ゑひ)を程(ほど)とせよ
その盃(さかづき)の数(かず)はかぎらで
一杯(いつぱい)の酒にゑふ人/十杯(じつぱい)の
さけにゑはぬも其人(そのひと)のほど
饑(うえ)過て食するときはそのまへに
湯茶(ゆちや)か味噌汁(みそしる)とくとのむべし
食(しよく)こなし持薬(ぢやく)にのみて大しよくの
人の脾胃虚(ひゐきよ)は十倍(じふばい)としれ