翻刻
【右頁】
大寒(だいかん)と大暑(たいしよ)の時に房事せば
なにか病を起(おこ)すとぞしれ
日(ひ)と月(つき)の蝕(しよく)と雷電(らいでん)/大風雨(だいふうう)
/地震(ぢしん)の時は房事/慎(つつ)しめ
色念(しきねん)をこらへて情(じやう)を遂(とげ)ぬには
腰湯(こしゆ)に下(しも)をあたゝめてよし
房事あらば胸(むね)と腹(はら)とをさすりつゝ
しばらくしてのちいねるよしとす
房事/以後(いご)しばらく歩行(ほかう)するもよし
かならず直(ぢき)に寝入(ねいる)べからず
【左頁】
色念(しきねん)の起(おこ)るまかせに房事せば
陰虚火動(ゐんきよくわどう)【注】となるぞおそろし
【注 陰虚火動=漢方医学の病名。房事過度のため精力が減退し、鼓動が激しくなり熱が出て衰弱する病気】
腎薬(じんやく)を呑(のみ)て恃(たのみ)の不やうじやう
はては頥(あご)にて蝿(はい)をゝふべし
灸治(きうぢ)せば前(まへ)は三日にのち七日
緊(きび)しく房事/慎(つゝしみ)てよし
やみあがりよきに由断(ゆだん)し房事せば
これ労復(らうふく)【注】の大病となる
【注 労復=治った病が過度の疲労により再発すること】
起居(ききよ)