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【右頁】
慾情(よくしやう)は獅子(しし)/身中(しんぢう)のむしなれや
こころよりこそ身をもほろぼせ
大病(たいひやう)となりてのゝちは如何(いかが)せむ
ただつね〴〵に養生をせよ
少々(せう〳〵)は苦(くる)しからじの不養生
つもり〳〵て後悔をすな
自由(じゆう)なる都人(みやこびと)より不じゆうに
くらす山家(やまが)に長寿(ちやうじゆ)おほきぞ
目(め)なとめそ耳(みみ)になふれそ情慾(しやうよく)は
見きゝにつけて動(うご)くものから
【左頁】
飲食(ゐんしよく)
飲食は我身やしなふ為(ため)なるを
口のためぞと思(おも)ふはかなさ
目と口のために食(しよく)すなたゞ食は
腹(はら)のかげんを第一(だいいち)とせよ
よほど腹(はら)すきて食事(しよくじ)は喰(くら)ふべし
すかぬにくへば八重(やへ)食(しよく)となる
食事をはすき過(すぎ)ぬ間(ま)に食すべし
すき過ぬれはやまひとぞなる