翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

養生女の子算 - 翻刻

養生女の子算 - ページ 10

ページ: 10

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なき事なり若(もし)振舞(ふるまひ)等(など)の節(せつ)にても過食(くはしよく)過酒などは すまじき事なりふかく心得/慎(つゝしむ)べし食物の養生にて 天然の寿命を延(のば)し長寿の仕やうあり天然の寿命 に強弱(きやうじやく)長短(ちやうたん)ありて天より相応(さうわう)の御当飼(おあてがい)ありたとへば 御上(おかみ)より臣下(しんか)へ遣(つか)はさるゝも役(やく)の髙下(かうげ)により知行(ちぎやう)に 大小あるかごとく幼稚(やうち)にて育(そた)たぬものあり百/歳(さい)より長(なか) 生(いき)の人もあり是を平均(へいきん)して凡人(およそひと)一代を五十歳と見て 食物も通例(つうれい)のはたらきの人/平均(へいきん)して凡日に四合ヅヽ くらゐなり是を天禄として一年に壱石四斗四合となる なり五十年には七十弐石也是を日々に大食すれば 天禄を喰縮(くひしゞ)めるゆゑ天寿を闕(かい)て短命(たんめい)となる 亦(また)小食(しやうしよく)【注】して喰 延(の)ばせば天寿を延し長寿となる これ女(め)の子(こ)算(ざん)にてすこしも疑(うたが)ふ処にあらずしかれども 日に三/度(と)の定食の外(ほか)に間(あひ)の食を過(すご)し大酒など を慎(つゝし)まず心の養生身の養生あしければ女の子算 用大きに間違(まちが)ふべし能々(よく〳〵)守りつゝしむべし天 禄を喰(くひ)延し長寿の女の子算左のごとし   壱人分一日の飯米(はんまい)四合ヅヽにしては    五十年の天禄高七十弐石也   三/合半(かうはん)ヅヽにすれば  五十七才余を保(たもつ) 【注 「しょうしょく」の表記は「小食」・「少食」が有ります。筆勢から「少」の最終画と「食」の第一画の合字かとも思われますが、「小」かもしれず悩ましい。】