翻刻
【右丁】
四方(しはう)より折(おり)て又むし器(うつは)へ入れて葛(くづ)あんかける也
一/花(はな)くわゐ桑井(くわゐ)をゆで皮(かわ)を去り長壱寸五分程の
細串(ほそぐし)けづり真中(まんなか)に少し切目(きりめ)を入れきぬ糸(いと)を
からげ其からげ目くわゐの真(しん)になるやうに通(とを)し
順(じゆん)に縁(ふち)を切りまはせば花びらのことし
一/芋(いも)つみ入長いもをゆで皮を去りすりくだき小(こ)
麦粉(むきのこ)少しねり交(まぜ)まな板にのべ置/庖丁(ほうてう)の先にて
すくひとりゆにして用ゆ
一寄せぎんなん銀杏(ぎんなん)いりてしぶ皮(かわ)を取り摺(すり)て
くずのこ少しまぜ箱(はこ)へつめてむし心まゝに
切り用也
【左丁】
一はじき芋(いも)衣(きぬ)かづき小芋(こいも)ゆで中(なか)の身ばかりおし
出して用ゆ
一/茶(ちや)せん茄子(なす)小(ちいさ)《割書:キ》茄子(なす)を軸付(ぢくつき)に切り丸(まる)のまゝ堅(たて)
すじを入れゆにしてねぢれば茶(ちや)せんの如し
一うちわ茄子(なす)小《割書:キ》なすを軸付(ぢくつき)に切りたてにうすく
切れば団扇(うちわ)のことし
一/鴫(しぎ)くづし鴫(しぎ)身(み)斗(ばか)りたゝき能(よく)ねりて丸(まる)くし
下汁(したじ)へ煮(に)こむ也
一/合(あわ)せきす合せさより拵(こしら)へ方に同し
一/茶(ちや)きんさつまいもさつま芋(いも)むし皮(かわ)をさり目(め)
のあらきすいのうにてこし茶(ちや)きんにつゝみ