翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

旅行用心集 - 翻刻

旅行用心集 - ページ 15

ページ: 15

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一 空腹(くうふく)なるとて道中(だうちう)にて飽食(ほうしよく)すべからず尤(もつとも)  取(とり)いそぎ喰ふへからず静(しつか)にくふべし至極(しごく)空(くう)  腹(ふく)になれば心(しん)疲(つかれ)て居(をる)故(ゆえ)飽食(ほうしよく)すれば忽(たちま)ちに  気(き)を塞(ふさき)又は急病(きうしやう)等を発(はつす)る事あり心得べし 一 空腹に酒飲へからず食後に呑べし尤 暑寒(しよかん)  ともにあたゝめてのむへし 一 道中にて焼酎(しやうちう)を漫(みだり)に飲(のむ)べからず中(あた)る人まゝ  あり上製(しやうせい)【左ルビ「よきもの」】のものあらば少々呑へし尤(もつとも)夏(なつ)のうち  霖雨(なかあめ)又は湿気(しつき)多(おほ)き土地(とち)なとにては焼酎(しやうちう)并 ̄ニ泡盛(あわもり)  酒(しゆ)等少々 飲(のめ)ば湿毒(しつどく)をはらふもの也然れ共 秋(あき)冬(ふゆ)  は呑べからす 一 空腹(くうふく)に風呂(ふろ)へ入(いる)へからず食後(しよくご)にても暫(しはら)く腹気(ふくき)  を和(くわ)して入べし去(さり)なから多勢(たせい)にて跡(あと)の差(さし)  支(つかい)になりて空腹にてもいらねばならぬ時は先(まづ)  足(あし)を度々(たび〳〵)湯(ゆ)にてぬらし其後(そのご)風呂(ふろ)に入べし  長湯(なかゆ)すべからず空腹には別而(へつして)湯(ゆ)げにあかる  ものなり心得有べし 一 相宿(あひやと)にて風呂(ふろ)へ入には宿(やと)の案内(あんない)次第(しだい)其上(そのうへ)  にて入事なれとも宿屋(やとや)取込(とりこみ)客人(きやくじん)の前後(ぜんご)を  取違(とりちかひ)等 有(ある)時(とき)はむつかし出来(でき)るものなれは