翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

旅行用心集 - 翻刻

旅行用心集 - ページ 18

ページ: 18

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 又は山椒(さんせう)胡椒(こせう)の類(るい)はかならず懐中(くわゐちう)すべし  山中(さんちう)の気(き)をさけ湿(しつ)をさるものなりくわしくは  末(すゑ)の薬(くすり)の条にあり 一 夏(なつ)は旅人(りよじん)疲果(つかれはて)て道路(たうろ)に休(やすみ)或は草むらに  伏(ふし)眠(ねむる)人(ひと)あれども決而(けつして)せぬ事也 夏(なつ)の野原(のはら)に  は毒虫(どくむし)多(おほ)し譬(たとひ)毒(どく)なき虫にても毒あるものに  寄(より)触(ふれ)たる後(ご)に人をさせば其(その)毒(どく)気甚敷もの  なり且(かつ)古き宮寺(みやてら)の茂(しけ)りたる林(はやし)又は山中の巌(がん)  崛(くつ)等へそこつに入或は水辺(すいへん)湿地(しつち)等 涼(すゞし)きとて  長休息(なかきうそく)すべからず件(くたん)のやうなる処には毒湿(どくしつ)  きはめて有ものなり懼(をそる)へし 一 食後(しよくご)に道(みち)を必ず急(いそき)歩行(ほかう)すべからず又 馬駕(むまか)  籠(ご)に乗(のる)とても急速(きうそく)にすべからず若(もし)ころび又は  落馬(らくば)等をしても飯(めし)の喰立(くひたて)には腹内(ふくない)和さゞる  ゆえに気(き)を塞(ふさく)ことあり心得べし 一 大小便(たいしやうべん)のつまりたるをこらへて馬駕(むまかこ)に決而(けつして)乗(のる)  べからず落馬等せば心(しん)を突(つき)頓死(とんし)する事あり 一 人馬(にんば)の先触(さきぶれ)出(いだ)すならば出立(しゆつたち)の日より二三日  已前(いぜん)に出すへし左なけれは途中(とちう)にて一緒(いつしよ)に  なりて其せんなきものなり