翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

旅行用心集 - 翻刻

旅行用心集 - ページ 31

ページ: 31

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 間(あひだ)煩(わづら)ふが如し今(いま)人々(ひと〳〵)も其(その)国(くに)所(ところ)の気候(きかう)に  一月と二月と居馴染(ゐなじま)ぬ間(うち)は必(かなら)ず煩(わづら)ふ道理(だうり)  なり其中(そのうち)用心(ようしん)あるべきことなり既(すで)に関東(くわんとう)の  時侯(じかう)と京大坂は別(かわる)也 先(それ)より西国(さいこく)九州(きうしう)に至(いたれ)ば又  別也 北国(ほつこく)越後(ゑちご)奥 州(しう)辺(へん)に至而(いたつて)は又 抜群(はつくん)の相(さう)  違(い)なり其(その)余(よ)の海浜(かいひん)島々(しま〳〵)等に及んては其(その)名(な)  其(その)形状(かたち)等の相違(さうい)するを以(もつ)て推(おし)はかるべし  因而(よつて)暖国(だんこく)の人は寒国(かんこく)へ行けば寒気(かんき)に中(あた)り  寒国より暖国へ行ては中ること稀(まれ)也 古昔(むかし)八丈  の人大勢(おほせい)江戸(えと)へ来(きた)り居(ゐ)て痘瘡(ほうそう)麻疹(はしか)の流行(はやり)  にあひ夥敷(おひたゝしく)死(し)したることあり是等(これら)全(まつた)く土地(とち)に相(さう)  応(おほ)せざる故(ゆえ)なるべし於(こゝに)_レ是(おいて)遠国(ゑんごく)勤務(きんむ)【左ルビ「つとめ」】湯治(たうじ)旅(りよ)  行(かう)の輩(ともから)発足(のつそく)の日より半(はん)月も立ざる間(うち)は飲(いん)【左ルビ「のみ」】  食(しよく)【左ルビ「くひ」】起居(ききよ)【左ルビ「おきふし」】等のことを大切(たいせつ)にすべし道中(だうちう)嗜(たしな)みて  よきほとの薬(くすり)は末にくわしくあり   寒国旅行心得之事 一 奥羽(をうう)北越(ほくゑつ)の旅行(りよかう)には朝飯(あさめし)をしたゝむるよりし  て用心あり寒国(かんこく)は九月の末より日々 雪(ゆき)ふり  十月 夷講(ゑひすかう)比(ころ)より降(ふる)雪は日々地上につもりて  山上(さんしやう)曠野(かうや)の道路(だうろ)を埋(うづ)み且(かつ)寒国(かんこく)の雪は多(おほ)く