翻刻
一 雪吹(ふヾき)にあひたる人こゝえて手足(てあし)覚(おほへ)なく倒(たを)れ
又は気分(きぶん)あしく成たる人をあたゝむるには藁(わら)
火(ひ)を焚(たき)初(はじ)めは遠火(とをび)にして温(あたゝ)むべし又 寒(こゝ)えたる
人を風呂(ふろ)へ入るとも初めは至極(しごく)ぬるくして次第(したい)
に熱(あつ)くすべし火急(くわきう)に熱(あつき)火(ひ)あつき湯(ゆ)にあてる
時は逆上(ぎやくじやう)して塞(ふさ)ぐことあり
寒国旅具并 ̄ニ図式之事
一 雪中(せつちう)旅具(たひぐ)は紙衣(かみこ)胴着(だうき)或は皮類(かわるい)のものを
下着(したぎ)に用ゆへし雪国(ゆきくに)の寒気(かんき)甚(はなはだ)しきと
満雪(まんせつ)の深(ふか)きとは筆紙(ひつし)にも尽(つく)すべからす