翻刻
脳(のふ)の類(るひひ)香気(かうき)たかきものを懐中すればよし
○道中泊屋にて蚤(のみ)を避(さく)る方
一 苦参(くじん)といふ草(くさ)を生(せう)のまゝにて寐(ねる)敷(しき)ものゝ上へ入
置は蚤よらぬなり最(もつとも)此(この)草(くさ)野山(のやま)に多くあるもの
なれば道すから心かけ手折て敷べし苦参(くじん)の
図(づ)下(しも)にあり見合すへし
一 枳(からたち)一ツ持(もち)夜々(よる〳〵)抱(いだ)き寐れば蚤(のみ)よることなし
一又 棘蓼(たて)を乾(ほし)て床(とこ)の下へ敷てよし
一又方 枳実(きじつ)を沢山(たくさん)せんじじはんをひたしよく干(ほし)
着用すれば蚤(のみ)よらぬなり
苦参(くじん)《割書:和名くらゝ○きつねのさゝげ|一名 土槐》
山野に多し葉は槐(ゑんじゆ)の葉に似
たり花は赤小豆(あづき)の花のめし
根黄白色にして至てにかし
敷もの間に入四置は
よく蚤(のみ)をさくる
といふ
春苗を生し
高 ̄サ五六尺に
直立す夏花
ひらきて秋に
至て枯