翻刻
あり大坂にては雲のあし丑寅(うしとら)の方へゆくを入雲と
いふ雨になる也又 未申(ひづしさる)の方に行を出雲といふ
これも雨になれども風つよく吹時は日和に成(なる)事(こと)あり
一天一太郎。八専次郎。土用三郎。寒四郎といふことは。天一
天上が朔日にあたるを天一太郎といふ。八専次郎といふは
八専が入て二日めをいふ。土用三郎といふは土用が入て
三日めをいふ。寒四郎とは寒が入て四日めをいふいつれ
もこれにあたる日に雨ふればて気あしく成もの也
一天気 時候(じこう)は国所によりてかはること有ゆへに一概(いちがひ)にも
いひかたし大凡 関東(くわんとう)は西風にて晴東風にて
雨ふる関西(くわんさい)は西風にて雨降東風にて晴る也 因而(よつて)
土地所に応して聞合 考(かんかへ)しるべし
古歌并諺
筑波(つくば)はれ浅間(あさま)くもりて鵙(もず)鳴(なか)ば雨はふるとも
旅(たび)もよひせよ
五月西春は南に秋は北いつも東風(こち)にて
雨ふるとしれ
春北風に冬南いつも東は定降(じやうふり)の慕雨(ぼう)
降 霧 照 霧 立 霧 降 霧
ふつきりはてつきり たつきりはふつきり