翻刻
○芦(あし)の湯は脚気(かつけ)。筋攣(きんれん)。結毒(けつとく)。狐臭(わきか)。遺尿(せうへんたれ)
淋病(りんひやう)。せうかち。小瘡(せうさう)等に効あり
○禅定 姥子 効験未詳
○こゝめ 子産湯 河内湯 同断
○仙石原 あら湯 同断
一 右(みき)相州(さうしう)箱根(はこね)の温泉(おんせん)は江戸より廿里 余(よ)にして
御関所(おんせきしよ)手前(てまへ)なれば格別(かくへつ)道路(たうろ)の険阻(けんそ)もなく
都下(とか)の老若(らうにやく)男女(なんによ)湯治(たうじ)するにむつかしきことも
なく殊(こと)に江(ゑ)の島(しま)鎌倉(かまくら)金沢(かなさわ)辺(へん)勝地(けしき)ありて
気欝(きうつ)を散(さん)し養生(ようぜう)の為(ため)には能(よき)湯治場(たうじば)なり
尤 此(この)七湯(しちたう)は各(いつれ)も名湯(めいたう)にして熱海(あたみ)と兄弟(けいてい)を争(あらそ)ふべし
然共熱海と其(その)里数(りすう)相(あひ)隔(へだゝ)ること僅(はつか)に七八里にして互(たかひ)に
行(おこな)はるゝものは湯(ゆ)の効能(かうのふ)に差別(さべつ)有(ある)を以也且此地は東(たう)
都(と)の便利(べんり)最上(さいじやう)にして其(その)繁昌(はんぜう)成(なる)こと天下(てんか)第(だい)一なり
武蔵 小河内(おかうち) 甲州堺也切痔に妙也
安房 馬杉
常陸 袋田 月折山の下ニアリ 火にてわかして入也