翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

旅行用心集 - 翻刻

旅行用心集 - ページ 7

ページ: 7

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及ふこともありされとも我々か内にて薬療(やくりやう)の 手当(てあて)するやうなることはならず長旅(ちやうりよ)の艱難(かんなん)千(せん) 辛(しん)万苦(ばんく)いふへからず依(よつて)_レ之(これに)旅(たび)は若輩(ちやくはひ)の能(よき)修(しゆ) 行(きやう)成(なり)といひ又 諺(ことわざ)にも可(へき)_レ愛(あひす)子(こ)には旅(たび)をさすべ しとかや実(げ)に貴賤(きせん)共に旅行せぬ人は件(くだん)の 艱難(かんなん)をしらずして唯(たゝ)旅(たび)は楽(たのしみ)遊山(ゆさん)の為(ため)にする 様(やう)に心得 居(をる)故(ゆえ)人情(にんじやう)に疎(うとく)人(ひと)に対(たい)して気随(きずい)多く 陰(かげ)にて人に笑指(わらひゆび)さゝるゝこと多かるへし既(すて)に 大名(たいめう)公家(かうげ)の貴(たつとき)御方(おんかた)といへども譬(たとへ)強(つよき)風雨(ふうう)成共(なりとも) 河留(かわとめ)の外(ほか)は定式(じやうしき)の御泊迄御出有こと見て知べし 況(いはん)や平人(へいにん)の旅行に我侭(わかまゝ)すべけんや於_レ是世上の人 其(その) 艱難(かんなん)を凌(しのき)忍(しのん)で人情(にんじやう)に通し人の上をよく 思ひやらば人に能人(よきひと)と呼(よば)れ立身出世(りつしんしゆせ)もして 子孫繁栄(しそんはんゑい)ならんこと現然也(げんぜんなり)故(ゆえ)に可(へき)_レ愛(あひす)子(こ)には旅 をさすべしとは其(その)教(おしへ)をいふなるべしされば余 若(わか)きより旅行を好(この)んで四方(しほう)の国々へ杖(つえ)曳(ひき)し を知る友人(ゆうじん)の春秋(はるあき)旅立する毎(ごと)に其(その)枝折(しをり) とも成へきふしを乞(こひ)ける度々(たひ〳〵)是彼(これかれ)認(したゝ)め遣し