Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 162

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原緒継(はらのをつぐ)といふ人ありて。和琴(わごん)の役(やく)にあたり即(すなは)ち和琴(わごん)を弾(たん)じけるに。元来(ぐわんらい)緒継(をつぐ)は双(ならび) なき和琴(わごん)の名人(めいじん)なりければ。其(その)爪音(つまおと)殊(こと)に妙(たへ)にして。満座(まんざ)の人々 心耳(しんに)を澄(すま)して聞(きゝ)。感(かん) 嘆(たん)せざるはなかりけり。帝(みかど)も緒継(をつぐ)の和琴(わごん)を深(ふか)く御 賞美(せうび)在(ましま)して。天機(てんき)麗(うるは)しく興じ させ給ひ。管絃(くわんげん)畢(おは)りて後(のち)。再(ふたゝ)び御 酒宴(しゆえん)を隆(さかん)になし給ひて諸(しよ)臣下(しんか)へ天盃(てんぱい)を給(たま)はり ければ。列位(おの〳〵)大いに悦(よろこ)び難有(ありがたく)頂戴(てうだい)しいづれも醉(ゑひ)帯(おび)られけり。時(とき)に帝(みかど)群臣(ぐんしん)に宣(のたま)ひける は。朕(ちん)いまだ皇子(わうじ)たりし時(とき)。先帝(せんてい)立太子(りうたいし)の御 評議(ひやうぎ)在(あり)しに。是(これ)なる緒継(をつぎ)が父(ちゝ)故(こ)百川(もゝかは) 朕(ちん)を太子(たいし)に立(たて)んと奏(そう)しけるを。諸大臣(しよたいじん)朕(ちん)が母(はゝ)の素姓(すぜう)卑(いやし)きを以(もつ)て是(これ)を遮(さへぎ)り妨(さまたげ)たり 然(しかれ)とも百川(もゝかは)度々(どゝ)の評定(ひやうでう)に志(こゝろざし)を屈(くつ)せず。五十日が間(あいだ)殿中(でんちう)を退(しりぞ)かず。昼夜(ちうや)睡眠(すいみん)する 事なく歎奏(たんそう)せしゆへ。先帝(せんてい)其(その)忠胆(ちうたん)の撓(たゆま)ざるを睿感(ゑいかん)在(あり)て。遂(つひ)に百川(もゝかは)が願(ねがひ)に任(まか)せ 朕(ちん)を太子(たいし)に立(たて)給へり。朕(ちん)不徳(ふとく)の身(み)を以(もつ)て今日(こんにち)まで帝祚(ていそ)を受今 此(この)歓楽(くわんらく)をなす も偏(ひとへ)に百川(もゝかは)が賜(たまもの)なり。もし其時(そのとき)百川(もゝかは)無(な)かつせば豈(あに)事 茲(こゝ)に及(およば)んや。されば朕(ちん)を生(うむ)