Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 163

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者(もの)は父母(ふぼ)にて朕(ちん)を達(たつ)する者は百川(もゝかは)ならずや。茲(こゝ)を以(もつ)て朕(ちん)片時(へんし)も百川(もゝかは)が元功(げんかう)を忘(わす)れ ず。今 緒継(をつぎ)若年(じやくねん)たりといへども。父(ちゝ)が忠勤(ちうきん)の故(ゆへ)を以(もつ)て今より参議(さんぎ)に任(にん)するなり卿(けい) 們(ら)朕(ちん)を異(あやし)む事(こと)勿(なか)れと宣(のたま)ひ。即座(そくざ)に緒継(をつぎ)を参議(さんぎ)に任(にん)じ給ひけり。緒継(をつぎ)此時(このとき) 二十九才なり。父(ちゝ)の余功(よかう)に依(よつ)て俄(にはか)に高宦(かうくわん)に昇進(せうしん)し一 座(ざ)に美目(びもく)を施(ほとこ)し大いに怡(よろこ)び 厚(あつ)く帝恩(ていおん)を感拝(かんはい)し奉りけり。去程(さるほど)に日(ひ)暮(くれ)夜(よ)にもなりければ。殿中(でんちう)に玉灯(ぎよくとう)数(あ) 多(また)点(てん)じ名香(めいかう)を多(おほ)く薫(くゆ)らさせ給ひければ。金殿(きんでん)玉灯(ぎよくとう)の影(かげ)に耀(かゝや)き。蘭奢(らんじや)公(こう) 卿(けい)の衣紋(えもん)に芳(かほ)り君臣(くんしん)ともに楽(たのし)み興(けう)じ給ひ。御遊(ぎよゆう)数剋(すこく)に及(およ)び遂(つひ)に涼風(りやうふう)に乗(ぜう) じて大裡(だいり)へ還御(くわんきよ)なし給ひけり。同年(どうねん)十一月 朔日(ついたち)冬至(とうじ)に相(あひ)値(あたり)しかば百宦(ひやくくわん)百司(ひやくし)大(おほ) 内(うち)へ参内(さんたい)し。表(へう)を上(たてまつ)りて朔旦(さくたん)の冬至(とうし)を慶賀(けいが)し奉りける。それ十一月 朔日(ついたち)に冬至(とうじ)の 値(あた)るはいとも芽出度(めてたき)事にて。漢土(かんど)にも古(ふる)くより是(これ)を賀(が)せり。殊更(ことさら)此頃(このころ)天に老(らう) 人(じん)寿星(じゆせい)現(あらは)れければ。傍(かた〴〵)天下 太平(たいへい)の祥瑞(しやうずい)なりと。臣下(しんか)一 同(どう)に万歳(ばんぜい)をぞ唱(となへ)ける