Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 209

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籠(こめ)【篭は略字】自殺(じさつ)せしむるよしを窺(うかゞ)ひ聞(きゝ)少(すこ)しは心(むね)を安(やす)んじ。如何(いかに)も救(すくは)んものと今一人の女とも 商議(だんかふ)し遁(のが)れ出(いづ)べき手段(てだて)を微細(こま〴〵)と書(かき)したゝめて笄(かんざし)に堅(かた)く巻(まき)畳(たゝみ)を上(あげ)て板敷(いたじき) の透間(すきま)より下(した)へ落(おと)しやりける。玄吾(げんご)は死覚期(しにかくご)の思惟(しあん)に迷(まよ)ひ。手(て)を拱(こまぬい)て黙然(もくねん)と坐(ざ)し 居(ゐ)けるに。忽(たちま)ち上(うへ)より落(おつ)る音(おと)せしに訝(いぶか)り。首(かうべ)を上(あげ)て左右(あたり)を見れば。果(はた)して一 物(もつ)あり 手(て)に把(とり)て見れば竹(たけ)の笄(かんざし)に巻(まき)たる文(ふみ)なり。急(いそ)ぎ巻戻(まきもど)して読(よみ)て見れば。松(まつ)が枝(え)が手跡(しゆせき) と覚(おぼ)しく室中(しつちう)を遁(のが)れ出(いづ)べき手段(てだて)を記(しる)し。身(み)を遁(のか)れ出(いで)なば宦(おゝやけ)に訟(うつた)へ妾(わなみ)們(ら)をも 救(すく)ひ給へとの文意(ぶんい)なり。玄吾(げんご)大いに怡(よろこ)ひ海月(くらげ)の骨(ほね)を得(え)たる思(おも)ひし。文(ふみ)の教(をしへ)のごとく 苧索(ほそびき)の端(はし)に短刀(たんとう)を結付(むすびつけ)て梁(うつばり)を打越(うちこさ)せ。其索(そのなは)を手繰(たぐり)上(のぼ)り辛(から)うして梁(うつばり)にとり付(つき)。身(み) を匍匐(はらばひ)て屋根際(やねぎは)の壁(かべ)を短刀(たんとう)にて切破(きりやぶ)り。よふ〳〵と潜(くゞ)り出(いで)て見れば。早(はや)日(ひ)は黄昏(たそかれ)過(すぎ) にて仄暗(ほのくら)かりけるゆへ天(てん)の佐(たすけ)と怡(よろこ)び下(した)へ飛(とび)下(お)り後(うしろ)の山より無(む)二 無(む)三に身(み)を遁(のが)れ。万(ばん) 死(し)を出(いで)て一 生(せう)をぞ得(え)たりける。斯(かく)て其(その)翌日(よくじつ)にもなりければ。三人の悪僧(あくそう)集会(しふくわい)し。今は