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に在所(ありしよ)しれざれば。三 僧(そう)を曳(ひき)居(すへ)糺問(きうもん)するに。左右(とかく)陳(ちん)じて白状(はくぜう)せざるゆへ強(つよ)く■(がう)【足+考 注】【拷の誤記ヵ】問(もん)し
ければ苦痛(くつう)に堪(たへ)かね。遂(つひ)に後(うしろ)の山に隠(かく)したる由(よし)白状(はくぜう)しける。是(これ)に依(よつ)て後(うしろ)の山を尋(たづ)ね
二人の女とも搦捕(からめとり)以上(いじやう)三十 余人(よにん)を曳(ひき)て有司(ゆうし)の庁(てう)へかへり斯(かく)と言上(ごんしやうし)けるにぞ。悉(こと〴〵)く獄中(ごくちう)
へ入 置(おき)。中にも悪僧(あくそう)三人を水火(ひみづ)の責(せめ)にかけて■(がう)【足+考 注】【拷の誤記ヵ】問(もん)せられけるに。己(おの)が悪行(あくげう)を尽(こと〴〵)く白状(はくぜう)
に及(およ)びける。有司(ゆうし)甚(はなは)だ悪(にく)み。僧徒(そうと)の身(み)として他人(たにん)の女(むすめ)妻妾(さいせう)を勾引(かどはか)し。剰(あまつさ)へ隠所(いんしよ)を
見(み)し者(もの)を逼(せま)り殺(ころ)せし条(でう)言語同断(ごんごどうだん)の重罪(ぢうざい)なりとて大路(おほぢ)に肆(さら)し重(おも)く死刑(しけい)に行(おこな)はれ
其余(そのよ)の者は侵犯(しんぼん)の科(とが)なしといへども。三 僧(そう)の奸悪(かんあく)邪婬(じやいん)を知(しり)ながら疾(はやく)訴(うつた)へざる罪(つみ)に依(よつ)て
重(おも)きは流罪(るざい)軽(かる)きは追放(つひはう)に行(おこな)はれけり。次(つぎ)に二人の女は悪僧(あくそう)どもに勾引(かどはか)され已事(やむこと)を得(え)ず
寺中(じちう)に押籠(おしこめ)【篭は略字】られ住(ぢう)せし趣(おもむ)きなれば罪(つみ)なしとて。其(その)親(おや)夫(をつと)を召出(めしいだ)して引渡(ひきわた)され玄吾(げんご)
は訴人(そにん)の褒賞(ほうび)として金子(きんす)を給(たま)はり。楞厳院(れうごんいん)の一 件(けん)落着(らくぢやく)し愈(いよ〳〵)僧尼(そうに)の不法(ふほふ)を
禁(きん)じられける。浅(あさ)山 玄吾(げんご)は三 僧(そう)の死刑(しけい)に行(おこな)はれしを見て憤(いきどふり)を晴(はら)し。且(かつ)宦(おゝやけ)より
【注 辞書に見えず】