Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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曼荼羅(まんだら)に臨(のぞ)み五 部(ぶ)の灌頂(くわんでう)を受(うけ)華(はな)を拋(うつ)て再(また)毘盧遮那仏(ひるしやなぶつ)の身上(しんじやう)に著(あら)は されければ阿闍梨(あじやり)また大いに賞嘆(せうたん)あり。一 度(ど)ならず二 度(ど)まで毘盧遮那仏(びるしやなぶつ) に拋(うち)得(え)る事 古今(こゝん)いまだ例(れい)を聞ず子(し)は誠(まこと)に凡夫(ぼんぶ)にあらず。昔(むかし)釈尊(しやくそん)秘密(ひみつ)真(しん) 言(ごん)の印(いん)を金剛薩垂(こんがうさつた)に付属(ふぞく)し給ひ。薩垂(さつた)それを龍猛菩薩(りうみやうぼさつ)に伝(つた)へ。それより 展転(てん〴〵)して不空三蔵(ふくうさんざう)に伝(つた)はり不空(ふくう)また我(われ)に授(さづ)けられたり。你(なんじ)を見るに秘密(ひみつ)大(だい) 根器(こんき)あり。依(よつ)て我(わが)金胎二部(こんたいりやうぶ)の大法(だいほふ)秘法(ひほふ)諸(もろ〳〵)の印信(いんしん)及(およ)び金剛頂(こんがうてう)瑜伽(ゆが)五 部(ぶ)の 真言(しんごん)を悉(こと〴〵)く授(さづく)べしとて。懇(ねんごろ)に伝授(でんじゆ)し你(なんじ)此(この)金剛乗経(こんがうぜうきやう)および。三 蔵(ざう)の所付供(しよふく) 養付物(やうふもつ)を以(もつ)て本国(ほんごく)へ帰(かへ)り諸州(くに〴〵)に真言(しんごん)秘密(ひみつ)の法(ほふ)を弘(ひろ)めよ。しからば四海大平(しかいたいへい)に て万民(ばんみん)豊饒(ふねう)なるべしとて。諸(もろ〳〵)の経論(きやうろん)ならびに健陀国(けんだこく)より伝(つた)はれる袈裟(けさ)同 珠(じゆ) 数(ず)等(とう)を与(あた)へ遍照金剛(へんぜうこんがう)とぞ号(なづ)けられければ。空海師(くうかいし)歓喜(くわんぎ)踊躍(ゆやく)に堪(たへ)ず深(ふか) く師恩(しおん)をぞ謝(しや)せられける。其後(そのゝち)慧果阿闍梨(けいくわあじやり)は入寂(にふじやく)の期(ご)近(ちか)きを知(ち)