Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 362

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呼出(よびいだ)し力(ちから)を競(くらぶ)べき由(よし)を命(めい)ず。両人(りやうにん)低頭(ていとう)して令(げぢ)を受(うけ)。倶(とも)に退(しりぞ)きて衣服(いふく)を 脱(ぬぎ)赤裸(あかはだか)になりて立出(たちいづ)る。蹶速(けはや)が人表(じんへう)は前(さき)に述(のべ)たればいふに及(およば)ず。人々(ひと〴〵)野見宿祢(のみのすくね)は如(い) 何(か)なる人品(じんひん)ぞと見(みる)に。身材(みのたけ)六尺七八寸。色(いろ)白(しろ)く目(め)秀(ひいで)。手脚(てあし)の力瘤(ちからこぶ)節立(ふしだち)彼(かの)太鳧(たける) に比(ひ)すれば一 段(だん)勝(まさり)し壮士(ますらを)なり。されども蹶速(けはや)に比(くらべ)ては尚(なを)見劣(みおとり)せられけるにぞ。諸人(しよにん)心(しん) 中(ちう)に危(あやぶ)み勝負(しやうぶ)如何(いかゞ)あらんと手(て)に汗(あせ)握(にぎつ)て見物(けんぶつ)せり。去程(さるほど)に両雄(りやうゆう)互(たがひ)に一 揖(ゆう)し。やと かけ声(ごゑ)するや否(いな)倶(とも)に寄合(よせあは)して刎合(はねあひ)追廻(おひまは)し。組(くん)づ解(ほど)いつ争(あらそ)ふたり。蹶速(けはや)は十 分(ぶん) に対人(あひて)を見慢(みあなど)り。一揉(ひともみ)に拉付(ひしぎつけ)んとすれど。宿祢(すくね)は天性(てんせい)径捷(はやわざ)【揵は誤】の達人(たつじん)なる上 才機(さいき)人 に勝(すぐ)れたる壮士(そうし)なれば。対人(あいて)の虚実(きよじつ)を考(かんがへ)呼吸(こきう)を量(はか)り。或(あるひ)は透(すか)し或(あるひ)は立廻(たちまは)りて千(せん) 変万化(べんばんくわ)の手(て)を碓(くだ)き蹶速(けはや)が疲(つか)るゝをぞ待(まち)にける。案(あん)のごとく蹶速(けはや)は只(たゞ)一挙(いつきよ)に勝(かち)を とらんと思(おも)ひの外(ほか)。宿祢(すくね)がために繰(あやど)られて六七分の精力(せいりき)を労(つから)し。大いに怒(いか)りて面(めん) 色(しよく)火(ひ)のごとくなり。頭上(づじやう)に煙(けふり)を立(たて)叫(さけ)び吼(たけ)りて掴(つか)みかゝるを。宿祢(すくね)は尚(なを)も繰(あやど)り透(すか)し