Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 369

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らひ仁道(じんどう)是(これ)に過(すぎ)たるはなしと御 賞美(せうび)在(ましま)し御 葬送(そう〳〵)の式(しき)滞(とゞこふ)りなく相(あひ)済(すみ)けり 今度(こんど)殉葬(じゆんそう)に預(あづか)るべき公卿(くげう)女宦(によくわん)は今や生(いき)ながら埋葬(うづみほうむ)らるゝかと歎(なげ)き悲(かなし)みける に野見宿祢(のみのすくね)が妙案(めうあん)に依(よつ)て殉葬(じゆんそう)を免(まぬ)かれ。皆(みな)死(し)したる身(み)の蘇(よみがへり)し心地(こゝち)し悦(よろこぶ)こと限(かぎり) なく衆人(みな〳〵)蔭ながら野見宿祢(のみのすくね)を伏拝(ふしおが)み神(かみ)のごとくにぞ尊(たうと)みける  因(ちなみ)に曰 右(みぎ)殉葬(じゆんそう)に当(あた)りし男女(なんによ)は命(いのち)を助(たすか)るといへども一 旦(たん)葬(ほうむり)に殉(したが)ひし体(たい)なれば宮中(きうちう)  に召使(めしつか)はれん事も触穢(じよくゑ)の憚(はゞか)り有(あり)とて悉(こと〴〵)く御 暇(いとま)を給(たま)はり。別(べつ)に一村(ひとむら)を与(あた)へて住(すま)しめ  給ひけり。是(これ)を尸村(しゝむら)と称(となへ)て上古(じやうこ)の人は是(これ)と婚姻(こんいん)せず火(ひ)を倶(とも)にせざりしとぞ。今の  宿(しゆく)といひて穢村(ゑそん)のごとく卑(いやし)むる者は古(いにしへ)の尸村(しゝむら)なるべしと云々 偖(さて)も帝(みかど)は野見宿祢(のみのすくね)が今度(このたび)の功績(いさほし)を深(ふか)く御 賞誉(せうよ)在(ましま)し御 恩賞(おんせう)として大和(やまと)の国(くに) 菅原(すがはら)伏見(ふしみ)の里(さと)を賜(たま)はり。土師(はにし)の職(しよく)に任(にん)ぜられ土師(はじ)の姓(せい)をぞ賜(たまは)りける。是(これ)に依(よつ)て野(の) 見宿祢(みにすくね)は世(よ)に美目(びもく)を施(ほどこ)し。菅原(すがはら)の里(さと)に移住(いぢう)し。野見(のみ)の姓(せい)を改(あらため)て土師臣(はじのおみ)と自称(なのり)