Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 445

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女房(にようばう)達(たち)家士(かし)島田忠臣(しまだたゞおみ)。田口辰音(たぐちたつおと)。渡会春彦(わたらへはるひこ)なんど。夢(ゆめ)に夢(ゆめ)見し如(ごと)く。是(こ)は如何(いか)なる 勅詔(ちよくぜう)ぞや。一 点(てん)も曇(くもり)なき御 身(み)にかゝる無実(むしつ)の罪(つみ)を負(おふ)せ給ふ恨(うら)めしさよと。泣悲(なきかなし)む声(こゑ)館(やかた)【舘は俗字】 の内(うち)に充満(みち〳〵)たり。忠臣(たゞおみ)。辰音(たつおと)。春彦(はるひこ)等(ら)は堪(こらへ)かねて菅公(かんこう)に向(むか)ひ。君(きみ)聊(いさゝか)の御 過(あやまち)も在(まし)まさぬ に。かゝる無実(むしつ)の罪命(ざいめい)を称(となへ)られ給ふは讒者(ざんしや)の所為(しわざ)なる事 鏡(かゞみ)にかけざれども顕然(げんぜん)たり。何(なに) ゆへ一 応(おう)も再応(さいおう)も御 陳謝(まうしひらき)なし玉はざる。疾々(とく〳〵)御 参内(さんだい)ありて御 身(み)に罪 無(なき)よしを歎(たん) 奏(そう)なし給ふべし。某(それがし)們(ら)随従(おんとも)し。若(もし)讒人(ざんにん)們(ばら)妨(さまた)げなし候はゞ一々に斬(きつ)て捨(すて)。不敬(ふけい)の罪(つみ)を身(み) に引受(ひきうけ)其場(そのば)にて自殺(じさつ)仕(つかまつ)るべしと言上(まうしあげ)けるを。菅公(かんこう)制(せい)し給ひ。予(われ)素(もとよ)り讒者(ざんしや)の所為(しわざ)也(なり) とは疾(とく)知(しる)といへども。倫言(りんげん)は汗(あせ)の如(ごと)く出(いで)て再(ふたゝ)び反(かへ)るべきにあらず。道真(みちざね)が無失(むしつ)の罪(つみ)に淪(しづ) む事。奸徒(かんと)の讒奏(ざんそう)に依(よる)ところ也(なり)といへども是(これ)定業(でうがう)なり。其(その)故(ゆへ)は往年(そのかみ)渤海使(ぼつかいし)裴(はい) 頲(てい)予(よ)を相(さう)して曰(いはく)。後年(こうねん)必(かなら)ず位(くらゐ)三公(さんこう)に進(すゝむ)べし。然(しかれ)ども久しく高位(かうゐ)に居(ゐ)なば。禍(わざは)ひ其身(そのみ)に 及(およぶ)べしと。果(はた)して其(その)言(ことば)の如(ごと)く。不肖(ふせう)の道真(みちざね)先帝(せんてい)の睿慮(ゑいりよ)に協(かな)ひ追々(おひ〳〵)に位階(ゐかい)を進め