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給ひて遂(つひ)に三 台(たい)の高宦(かうくわん)を授(さづけ)給へり。予(われ)君命(くんめい)の忝(かたしけな)きを以(もつ)て一 旦(たん)槐位(くわいゐ)を汚(けが)せども。相者(さうしや)の
誡(いましめ)を想(おも)ひ。一 月(げつ)立(たつ)て三度(みたび)まで表(へう)を奉りて宦(くわん)を辞(じ)したれども。主上(しゆぜう)も上皇(じやうかう)も敢(あへ)て許(ゆる)し
玉はず。さるに依(よつ)て。末(すへ)終(つひ)に禍(わざは)ひの身(み)に及(およ)ばん事を知(しる)といへども。君忠(くんちう)を重(おも)んじて今日(こんにち)まで
三 公(こう)の高位(かうゐ)に居(おれ)り。去年(きよねん)三善清行(みよしきよゆき)天文(てんもん)を考(かんが)へ予(よ)が災害(さいがい)に遭(あは)ん事を先知(せんち)し。諫(かん)
書(しよ)を贈(おくつ)て宦位(くわんゐ)を辞(じ)せよと勧(すゝめ)しかども。已(すで)に先年(せんねん)三度(みたび)辞表(じへう)を奉(たてまつ)れども勅免(ちよくめん)なき
上(うへ)は。今更(いまさら)身(み)の禍(わざは)ひを免(まぬか)れんとて。君忠(くんちう)を顧(かへりみ)ず身の安逸(あんいつ)を計(はかる)は忠臣(ちうしん)にあらずと
所存(しよぞん)を定(さだ)め。清行(きよゆき)が諫(いさめ)をも聞捨(きゝすて)しぞかし。此身(このみ)の無実(むしつ)の罪(つみ)に沈(しづ)む事は素(もとよ)り定(さだま)
れる天命(てんめい)なれば。誰(たれ)をか怨(うら)み誰(たれ)をか悪(にく)むべき。もし道真(みちざね)無実(むしつ)の罪(つみ)に淪(しづ)むべき
天数(てんすう)なくんば。讒者(ざんしや)蘇秦(そしん)。張儀(ちようぎ)の舌(した)を借(かつ)て君(きみ)に讒愬(ざんそ)すとも。何(なん)ぞ道真(みちざね)を配(はい)
所(しよ)の新島守(にいしまもり)となす事を得(え)んや。文王(ぶんわう)も羐里(ゆうり)【羑は俗字】に七年 囚(とら)はれ。孔子(かうし)も三 月(げつ)陳蔡(ちんさい)に囲(かこ)
まれ玉へり。聖人(せいじん)さへ時(とき)の不肖(ふせう)は免(まぬか)れ玉はず況(いはん)や凡庸(ぼんよう)の道真(みちざね)に於(おいて)おや。你(なんじ)達(たち)が忠(ちう)