Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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ページ: 477

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折(をり)とらせ其(それ)に右(みぎ)の書物(かきもの)を插(さしはさ)み給ひ。偖(さて)一七日(いつしちにち)が間(あいだ)斎(ものいみ)し給ひて後(のち)春彦(はるひこ)に向(むか)ひ。予(われ)深(ふか) き心願(しんぐわん)有(あつ)て。是(これ)より近(ちか)き山に登(のぼ)り。一七日の間(うち)天に祈(いのら)んと欲(ほつ)せり。最(もつとも)一七日が間(あいだ)は断食(だんじき) なれば食物(しよくもつ)を運(はこぶ)に不及(およばず)敢(あへ)て你(なんじ)山へ登(のぼり)来(きた)る事 勿(なか)れと仰(あふせ)ければ。春彦(はるひこ)大いに駭(おどろ)きて 申やう。御掟(ごでう)にては候へども。時(とき)今(いま)二月の半(なかば)にて。然(しか)も余寒(よかん)強(つよ)く候に。御不例(ごふれい)の御 身(み)にて一七 日の内(うち)断食(だんじき)し給ひて山中(さんちう)に御 籠(こもり)あらん事。御 身(み)だめ宜(よろ)しかるまじく候。何事(なにごと)の御 祈願(きぐわん) かは存(ぞん)じ候はねども。今(いま)暫(しばら)く春暖(しゆんだん)の時節(じせつ)に及(およ)び候まで待(また)せ給へ。其内(そのうち)に御 患病(いたつき)も治(じ)し 給ふべしと諫(いさめ)奉りけれども。菅公(かんこう)敢(あへ)て用(もち)ひ玉はず。是(これ)你(なんじ)が知所(しるところ)にあらず。満願(まんぐわん)の後(のち)子細(しさい) を語(かた)り聞(きか)すべし。祈願(きくわん)の内(うち)は決(けつ)して登山(とうざん)を不許(ゆるさず)。もし此言(このことば)を用ひず登山(とうざん)せば予(よ)が苦(く) 心(しん)画餅(むだごと)となり願望(ぐわんもう)不叶(かなはず)。然(しかる)ときは予(われ)山中(さんちう)の岩(いは)に首(かうべ)を触(ふれ)て死すべし。構(かまへ)て予(よ)が言(ことば)を 忘却(ぼうきやく)する事 勿(なか)れと強(つよ)く誡(いまし)め給ひけるにぞ。春彦(はるひこ)深(ふか)く恐(おそ)れ。然(しか)曰(のたま)ふ上は御願(ごぐわん)の満(みち)候まで 登山(とうざん)致(いた)すまじく候と領掌(れうぜう)申上ける。菅公(かんこう)今(いま)は心 易(やす)しと思召(おぼしめし)浄衣(じやうえ)を着換(めしかへ)給ひて。件(くだん)の