Gallicaの日本資料を翻刻!

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  是(これ)自業自得(じがうじとく)といふべきのみ。心ある人はよく〳〵弁(わきま)へ給ふべき事にこそ《割書:云々》此説(このせつ)誠(まこと)   に公論(こうろん)と謂(いふ)べし。世上(せじやう)に菅公(かんこう)は雷神(らいじん)に成(なり)給へりと思(おも)ふ人 多(おほ)し。甚(はなは)だしき僻事(ひがこと)なり   予(よ)素(もとよ)り貝原翁(かいばらおう)の卓見(たくけん)に伏(ふく)すといへども。茲(こゝ)に柘榴天神(ざくろてんじん)の一 条(でう)を載(のす)るものは。古(ふる)   くより書伝(かきつた)へ人々の能(よく)知(しり)給ふ説(せつ)なれば是(これ)を捨(すて)ず。只(たゞ)夢(ゆめ)に托(たく)して識者(しきしや)の責(せめ)を塞(ふさぐ)のみ     洛中(らくちう)天変(てんべん)内裏(だいり)雷災(らいさい)  奸徒(かんと)雷死(らいし)法性房(ほふしやうばう)行力(ぎやうりき)条 延喜(えんぎ)七 年(ねん)も暮(くれ)同(おなしく)八年の春(はる)になりけれども何(なん)の異変(いへん)もなかりければ。是(これ)全(まつた)く加持祈祷(かじきとう)の 功力(くりき)による所(ところ)なりと上(かみ)一人より下(しも)万民(ばんみん)まで心を安(やす)んじけるに其年(そのとし)の秋(あき)八月十六日 俄(にはか)に暴風(ぼうふう)【凬は古字】吹(ふき) 出(いだ)し。洛中(らくちう)洛外(らくぐわい)とも大木(たいぼく)を根(ね)ながら吹仆(ふきたほ)し。堂社(どうしや)人家(じんか)の屋根(やね)を吹捲(ふきまく)り。端(はし)〱(〳〵)の小家(こいへ)は吹(ふき) 倒(たを)さるゝも。多(おほ)し。加之(しかのみ)ならず大雨(たいう)降出(ふりいだ)して賀茂川(かもがは)に洪水(かうずい)溢(あぶ)れ川下(かはしも)の人家(じんか)百四五十 軒(けん)忽(たちま) ち水(みづ)のために押流(おしなが)され溺死(できし)する者 夥(おびたゝ)しく。牛馬(ぎうば)雞犬(けいけん)の水死(すいし)するは幾千(いくせん)とも数(かづ)しれず。是(これ) をさへ希代(きたい)の大 変(へん)かなと上下(しやうげ)顔如菜(いろをうしなひ)怕(おそれ)惑(まど)ふ所(ところ)に午過(ひるすぎ)頃(ごろ)より雷電(らいでん)凄(すさま)じく鳴(なり)閃(ひらめ)き白(はく)