Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

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とひとしく夢覚(ゆめさめ)たり行教(ぎやうけう)奇異(きい)の思(おもひ)をなし宿(やど)を立出(たちいで)て四方(よも)を臨(のぞ)み見るに。東(ひがし)の方(かた)男(をとこ)山 鳩峰(はとのみね)にあたつて光輝(ひかり)燦然(さんぜん)とし四竟(あたり)を照(てら)しけるにぞ行教(ぎやうけう)信心(しん〴〵)肝(きも)に銘(めい)じ其(その)暁(あかつき)光(ひかり)を 目当(めど)として尋(たづね)到(いた)り見るに実(げに)世(よ)に勝(すぐ)れたる霊地(れいち)なり余(あま)りの難有(ありがた)さに二 度(ど)の神託(しんたく)を 記録(きろく)し表(へう)を上(たてまつ)りて朝廷(てうてい)へ奏(そう)しければ帝(みかど)御感(ぎよかん)浅(あさ)からず。即(すなは)ち木工寮(もくれう)権允(ごんのすけ)【ママ】橘良基(たちばなのよしもと) に詔命(みことのり)ありて豊前(ぶぜん)宇佐(うさ)の宮式(きうしき)に准(じゆん)【準】じ鳩峰(はとのみね)に新(あらた)に宮殿(みやゐ)を造(つく)らしめ給ひ。八(はち) 幡宮(まんぐう)の神霊(みたま)を遷(うつ)し奉り。本朝(ほんてう)第(だい)二の《割書:第一は伊|勢宮也》宗廟(そうべう)と仰(あふ)ぎ給ひ源氏(げんじ)の氏神(うじかみ)と 崇(あが)め給ふ。是(これ)清和天皇(せいわてんわう)は源家(げんけ)の祖(そ)たるゆへなり。おしなめては弓矢(ゆみや)の守神(まもりがみ)にて在(ましま) せり。さればとり分(わけ)て武夫(ものゝふ)の武威(ぶい)を祈(いの)るに感応(かんおふ)あらずといふ事なし。誠(まこと)に尊(たうと)かりし 御事なり。是(これ)は且(しばらく)おき。茲(こゝ)に奇怪(きくわい)【恠は俗字。女+在は誤字】の一 事(じ)有(あり)けり。延暦(えんりやく)三年五月 上旬(じやうじゆん)摂州(せつしう)天王寺(てんわうし) の寺内(じない)に五月七日の東雲(しのゝめ)の頃(ころ)西南(にしみなみ)の叢(くさむら)より長(たけ)四五寸 許(ばかり)なる蝦蟇(ひきかいる)幾千(いくら)とも しらず這出(はいいで)段々(だん〳〵)に列(つらな)り。天王寺(てんわうじ)の境内(けいだい)へ入ける。其(その)蝦蟇(かいる)の色(いろ)黒(くろ)く班(まだら)にて中にも