翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

救荒事冝 - 翻刻

救荒事冝 - ページ 17

ページ: 17

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/肥(こゑ)とする尓。火の気あるものゆへ。田地陽気を得て。苗長し/易(や春) く。穀多く出来て。/䵷蛤(かいる)の類を/醃死(ころす)といへ里。」かく石灰盤 利あるもの尓て。此方尓ても。田の/瘠(や)せ人尓毒なることは。いまだ たしか尓見当らさ連ば。用ひて気遣ひあるましきなり。石灰の /肥(こゑ)尓て蝗を/除(のぞ)く事はならね共。/蛭蛙(ひるかいる)の類は死するといへり。畑尓て盤。 /土龍(をごろもち)も去るといふ。〇或人の/抄書(せうしよ)を見し尓。稲尓虫付たる時。 田一段尓/燈油(とぼしあぶら)三升ばかりを流し。よく〳〵/竹箒(たけはうき)抔尓てかきまぜ。 一面尓行わたる様尓す連ば。虫さるもの也。/榎(ゑ)の油は尚さら よし。すぐ丹尓/糞(こゑ)尓なる也。こ連は河内邊尓て/験(志るし)有しこと也とぞ」 《割書:美濃邊尓て。もみ/種(た年)を寒中の水尓/貯(たくは)へ置てまくゆへ。蝗付須といへり。こ連は前以|いた須べきこと尓て。さしあたり為須べき仕方尓盤あらざる故。古々耳附録須》古連は久 しく言ひ傳へたること也。九州尓て盤専ら/鯨(くしら)乃油越用ひて。その 功大なりといへり。近頃大蔵氏の/除蝗録(ぢょくわうろく)を見し尓。文政乙酉の年 は。畿内より関東の間蝗多生し。東海道筋盤猶多か里し。 時尓予遠州尓阿りて。此田災を見るといへども。いか尓せん。鯨油の 正真なきこと越嘆息し亭ありしか。先/菜子(なた年)油尓て蝗を去 べき仕方を人尓かた里て用ひさせけ連ども。その功鯨油より /劣(をと)里ぬ連ば。速尓はさりかたかりき。茲尓大井川の辺なる。上新田村 三右衛門なるもの。その苗の衰たる越見て。早くも蝗生したる をさとり。その苗を三ツ尓わけ。その内蝗の多き田盤菜種油 多く五度尓い入。蝗のう須き田へは。油半越三度尓入。蝗の少き