翻刻
見へたり
〇家々能貧富を志らべて救筋を行ふ事
救米を遣須尓。下役又盤村長共。/依恰(えこ)贔屓(ひいき)ありて。さまで困
窮尓及はぬ者など。多く米越得て。今日を送り兼る貧民
ども。却てきつと米越得ぬこともあるなり。さ連ば貧民の内
尓ても。三四段尓分て。次第を立て。依恰なき様尓救ふべし。
且施行場へ徒どひ来て/混雑(こんざつ)尓及はゝ。怪我人もある扁く。
老弱婦女の類盤。存分尓救ひ尓あづからぬこともあるべけ連ば。
是も次第を立て渡すべし。〇宋の/蘇次参(そしさん)。/澧(連い)州の餓を
/賑(すく)ひし尓。/抄剳(かきいだし)かた/公(おほや希)ならざること越う連ひ。紙/半幅(はんまい)つゝ越わたし。
民ども銘々の口数/若干(いく尓ん)。大人/若干(いく尓ん)小児/若干(いく尓ん)。米/若干(いくら)。入用登
/書(かく)しめ。/印形(いんぎやう)をすへて。おの〳〵の/門首(かどぐち)の/壁(かべ)尓/貼(はら)しむ。もし/虚偽(いつはり)
あらば人尓/告首(そ尓ん)さしめ。曲事尓申付く。また米受る時。/冗雑(こんさつ)せん
こと越おもんぱかり。/一隊(ひとくみ)幾人登/定(さだ)めて。/旗(のぼり)をわたし。夘の一刻
耳盤/第一隊(いちばんぐみ)尓渡し。二刻尓盤/第二隊(尓ばんぐみ)尓渡し。だん段々次第
をもて。/辰巳(たつみ)の時尓至りしかば。自ら/冗雑(こんさつ)なくして。老幼婦女
悉く免ぐみ尓進連ざりしと也〇また/澧陽(連いいやう)の/司戸(やく尓ん)たりし
と紀。かり尓/安郷懸(あんきやうけん)を阿づかりける尓。/大滂(おほみづ)尓あひしかば。/典押(てだい)尓
いひつ希て。/懸(こほり)の/図(ゑづ)越取出して。/郷(ぐう)ごと尓/損耗(そんもう)の多少を分ち。