翻刻!江戸の医療と養生

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病家心得艸 (上・下) - 翻刻

病家心得艸 (上・下) - ページ 17

ページ: 17

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【右丁】  鍼灸之心得 凡 病(やまい)に鍼(はり)して宜(よろしき)あり灸(きう)して宜(よろしき)あり服薬(ふくやく)して宜 あり或(あるひ)は針(はり)灸(きう)薬(くすり)并(ならび)に行(おこな)ふへきあり故(ゆへ)に資生経(ししやうきやう)に曰(いわく) 若(もし)針(はり)して灸(きう)せず灸(きう)して針(はり)せざるは良医(りやうい)【左ルビ:よきいしや】にあらず針(はり) 灸(きう)して薬(くすり)せず薬(くすり)して針(はり)灸(きう)せざるも亦(また)良医(りやうい)にあらず といへり夫(それ)針灸(はりきう)を以て病を治(ぢ)せんと欲(ほつ)せは其(その)禁戒(きんかい)【左ルビ:いましめ】を まもるべし前(まへ)三日 後(のち)三日 房事(ばうじ)をおかすべからず大食(たいしよく) 大酒(たいしゆ)を忌(いむ)感冒(がいき)日蝕(につしよく)月蝕(くわつしよく)大風(たいふう)【左ルビ:おゝかぜ】大雨(おゝあめ)雷(かみなり)震(ちしん)大暑(おゝきにあつく)大寒(おゝきにさむき)を 忌(いむ)べし且(かつ)穴所(けつしよ)の違(ちかひ)なきやうに心得(こゝろう)へしもし右の禁(いまし) 戒(め)をまもらざれは病(やまい)を治(ぢ)せざるのみならず却(かへつ)て病(やまい)を 【左丁】 生(しやう)するなり謹(つゝしむ)へし   灸穴(きうけつ)を點(てん)する法 ○灸穴(きうけつ)を點(てん)するに背(せなか)の部(ぶ)ならは先(まづ)大椎(だいずい)の骨(ほね)を定(さたむ)へし 大椎とは一椎(いちのずい)なり大椎の上(うへ)に小椎とて同(おな)しやうなる骨 ありてまぎれやすし古(いにしへ)より肩(かた)とひとしきを大椎(たいずい)とす といへども従(したがい)がたし大椎の定(さだめ)めやうは其人を平座(ろくにい)【注】しめ て大椎と思(おも)ふ骨(ほね)を押(おし)首(かしら)をうごかさしむるに動(うこ)かざる を大椎とす小椎は動(うごく)なりそのうごかさる骨(ほね)を第一(だいいち)の 椎とすそれより二三四とかぞへ脊骶(かめのを)まて二十一椎有 と知(しる)べし假令(たとへは)三椎ならは三椎の下(した)四椎の上(うへ)を第三 【注 「陸(ろく)に居る=くつろいで楽な姿勢ですわる。あぐらをかく。】