翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

(無病長寿)養生手引草 2巻 - 翻刻

(無病長寿)養生手引草 2巻 - ページ 13

ページ: 13

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【欄外】  手引草 上 【右丁】 おくる口にある舌(した)は歯(は)のかみたるをうけて五味(ごみ)をわかつしかのみならず 歯と舌とにて五音相通(ごいんさうつう)をめぐらすの用あり○耳(みみ)は言語(ものいひ)物音(ものおと)を 聞(きゝ)て万用をなし音曲(おんぎよく)のたのしみも耳にあり ○目○口○鼻(はな)○耳(みゝ)の四ッ片時(かたとき)もなくてかな はぬも物みな頭にあり頭は人躰(じんた[い])の根本(こんほん)なれば 天の人を作り給ふ時頭は勝(すぐ)れた堅固(けんご)に こしらへてありまづ俗(ぞく)にあたまと いふ脳髄(のうずゐ)を膜(まく)といふて 皮(かは)のやうなる物にて二重(ふたゑ)に 包(つゝ)みそのうへを脳蓋(のうがい)とて二重に 【左丁】 かさなりたる骨(ほね)の厚(あつ)さ一寸よの 骨にて囲(かこ)み又その上を厚き皮に つゝみ猶その上にも頭を色々囲ふ ために髪(かみ)の毛を一ぱいに生(はや)しおく也 さるによりて素問(そもん)といふ医書(いしよ)に頭は 精明(せいめい)の府なりといひ本草備要(ほんざうびえふ) には人の記性(ものおぼへ)は皆 頭脳(づのう)中に在といへり 小児(せうに)は脳(のう)いまだ満(みた)ざるゆゑ物を覚へず老人は脳精(のうせい)漸々(しだい)に耗(へる)ゆへ 健忘(ものわすれ)する也 盲人(まうじん)は見るに心 散(ちら)ざるゆえ神気(しんき)脳中に満(みつ)るゆへ 強記(ものおほへつよく)和漢(わかん)古今(こゝん)の書を耳にきゝて一字一句もわすれず天下に