翻刻
【右丁】
地(ち)へ蒔(まつ)ざる阴物(いんぶつ)也
しかるに男の
阳精(やうせい)をもつに
右のごとく
子宮(しきう)の地へ蒔(まき)おろし人に
成る肥(こや)しの陽汁(やうじふ)をそゝぎ
かけたるゆゑ其月(そのつき)より月やく
とまり血(ち)をもつて子宮(しきう)をつゝみあたゝ
めて人骵(じんたい)をなし母(はゝ)の神経(しんけい)の管(くだ)子(こ)の
臍(へそ)にかよひ月々に人骵(じんたい)とゝのひ十月(とつき)めに
【左丁】
生(うま)るゝ其(その)始(はじめ)は男(をとこ)が蒔(まき)おろしたる種(たね)也此種にそゝぎそへたる男の陽
汁(じふ)は男の純膵(じゅんすゐ)【粋】なる物也此 陽汁(やうじふ)をそゝぎ入れされば子に成ず
これによりて男の血筋(ちすじ)といひ御 胤(たね)ともいふ也 胤(たね)とは家(いへ)を続(つぐ)の名
なりされば後胤(こういん)といふ○子(こ)をまうけること件(くだん)のごとくなれば妾(せう)を抱(かゝ)
へるには顔(かほ)よりは心(こゝろ)のうつくしきを擇(えら)むべし悪病(あくびやう)は猶更(なほさら)也
○さて人卵(こだね)子宮(しきう)へ入りてより子(こ)の骵(たい)に臍(へそ)まづいできて母の神経(しんけい)子(こ)
の臍(へそ)に通ひて人骵(じんたい)を為(なす)に頭いでき次(つぎ)に鼻(はな)できる此 故(ゆゑ)に第一の先
祖(ぞ)を鼻祖(びそ)といふ子宮(しきう)の胎内(たいない)にある子月〳〵に育(そだつ)に随(したが)ひ子宮(しきう)の
袋(ふくろ)大きくなり十月(とつき)にいたれば子の精気(せいき)十分(じふぶん)にとゝのひ満潮(みちしほ)の時に
随(したが)ひ子宮(しきう)の袋(ふくろ)おのづから破(やぶ)れて安産なし後産(のちざん)もおりて後 子宮(しきう)の