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【欄外】
手引草 下 三十五
【右丁】
ゆるむ時なれば房事(ばうじ)をつゝしむべし暑中(しよちう)の一度は冬(ふゆ)の三度に
あたる○霍乱(くわくらん)○中暑(ちうしよ)○食傷(しよくしやう)○痢病(りびやう)○瘧(おこり)みな夏(なつ)にあり
暑中(しよちう)は寒中(かんちう)よりも元気(げんき)へりやすし寝冷(ねびえ)といふも夏にあり腹(はら)
の中心ひやゝかなるに暑(あつさ)にまぎれて外よりも腹(はら)をひやすゆゑ臓(ざう)
府(ふ)ちゞみて腹(はら)いたむ也 小児(せうに)もねびへありはらのいたむとてむしと
思ひ苦(にが)き薬(くすり)のますべからず腹(はら)をあたゝめさへすれば臓府(ざうふ)元
のごとくのびて腹(はら)のいたみやむ也○六十を越(こえ)ては瓜(うり)西瓜(すいくわ)を多(おほ)
く食(しよく)すべからずいづれも消化(こなれ)あしき物(もの)也 西瓜(すいくわ)は小便(しやうべん)を通(つう)じ過(すご)し
して精気(せいき)をへらす物也 通(つう)じをつける物ゆゑ西瓜(すいくわ)は西瓜(すいくわ)を天性(てんせい)の白虎湯(ひやくことう)
といふ○秋(あき)の初めは残暑(ざんしよ)いまだ烈(はげ)しければ汗(あせ)いでて肌(はだへ)いまだ堅(かた)
【左丁】
【上部 歌】
日あたりも からざるに金気(きんき)たる秋風(あきかぜ)の涼(すずし)きを
おさねて 心よしとて端居(はしい)をなし月下(げつか)の夜風(よかぜ)
甘き に身を冷(ひや)せば元気(げんき)を絶(へら)す大
西 毒(どく)なり老人(らうじん)はことさらつゝしむ
瓜 べし病身(びやうしん)の人は残暑(ざんしよ)しり
哉 ぞきて八月 頃(ごろ)灸治(きうぢ)して陽気(やうき)を
京水 助(たす)け防(ふせ)ぐべし八月は灸治(きうじ)よくきく
月也 然(しか)し一度に数(かず)多(おほ)く灸(きう)すべからず
一所へ廿ばかりを限(かぎ)りとして又すえべし是
医書(いしよ)の教(をしへ)也○冬(ふゆ)は天地(てんち)の陽気(やうき)閉蔵(とぢかくれ)て
【欄外】
三十六