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家の内に入るゝ也惣じて病中には少しも働く事を赦さず養生
一片の体と見えたり若死する事あれば死骸を家の外に出して
葬る者也
野に出て花を求むる時風烈しく吹ば其身を吹散されざらんが為に
皆土の上に飛下り砂を掬りて身を重くなす者也若又日暮れてわが
家の巣へかへる事叶ざれば木草の陰に立より葉のうらに取付翅を
己れが下になして泊る也暁の露に翼をぬらすにをひては飛事を
得ざるが故に其用心をなす者也風雨はげしき日は野に出る事もなく
皆内に居也然ども其日を徒に送る事なし或は厠を掃治し不浄を
外に捨る也厠を搆るにも蜜を作る巣の辺りにはせず遥に引退けて
搆る也是をもて蜜は清浄潔白なる物と弁へよ
又他所に移り行時は必蜂王を真中に取囲み衆蜂は前後左右を囲みて
供奉する也蜂王座を定むれば衆蜂も共に留まりて囲遶する
体也蜂王高年にして飛事叶ざれば肩にのせてつれ行也若時と
して蜂王を見失ふ事あれば群蜂方々に飛散て尋求る事不斜
王の身には遠く薫蕕の香しき事あるによて其をしるへに尋あへば
各群りて迎へ取者也尋ても求め得ざれば衆蜂ちり〴〵に成て曽て
【枠外右 十七ケ条】