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御作の物を以て ds と称(せう)じ奉る御作者と其御善徳を
見知り奉るの経巻第一 幷序
天地森羅万像を御作なされし御主 ds を見知り奉る道は多しと
いへども此一巻には御作の物を以て御作者を見知り奉る道を沙汰すべし
さんぱうろ ろまのす一にInuisibilia quidem Dei á creatura mundi per ea, quæ faƈta sunt, in-
telleƈta conspiciuntur. Rom 1. 眼に遮る物を以て肉眼にかゝり給はぬ ds と其御善
徳を見知るべしと宣ふ也惣じて作の物は作者よりの業ざ明なれば是を
知る事即御作者を見知り奉る為の大きなる便りとなる者也故に今
爰には天地を先として同く人間のあにまの上をも沙汰すべし是又万
物を治め計ひ給ふ ds の御仁徳と万事叶ひ給ふ御所を見知り奉る為の
大きなる便りとなれば也加之此儀を論ずるをもて ds を見知り奉る事は
いふに及ばず敬ひ尊み奉り御恩を弁へ御大切に存知奉る為に大きなる
合力ともなる者也其故は天地森羅万像を御作なされし事更に御
為にあらず天のあんじよの為にも作ず禽獣虫魚の為にもあらず只
我等人間の為計なりと思案するをもて深き御恩を見知り御大切に
思ひ奉らずして叶はざる儀也御為に御用なき事は作の物なかりし