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色体に眼耳鼻舌身の働き幷に身を動揺する力を与ふる精根を
名付てせんしちいわといふ也三には慮智分別の態をなす精根を
名付ていんてれきちいわといふ也去ば人間のあにまは色相を離れて
しんぺれすゝたんしやと云て一相一味の霊体なりといへ共右三様の懸隔
なる精根を一体に具足して其態をなす事真に奇妙不可思議也
上古のひろぞほの中に是を難しとして一身に三体のあにまをたて
右三様の精根をそれ〳〵に一ッづゝ備へたるもありし也所謂養育成長の
徳をば一体に備へあにまべぜたちいわと号し肝を其居所とす見聞
嗅味等を一体に備へあにませんしちいはと号し心を其居所とす慮智
分別を一体に備へ是を最上としあにまいんてれきちいわと名付て
其居所をば頭の脳とせり是別に非ず此三ッの精徳は雲泥懸隔なる
事を見て一体のあにまの態には叶ひ難しと思ひし故也然ども
実には是唯一のあにまに三儀を全備すと知るべし喩へば一ッの日脚には
光明と暖気と干燥とを含みて暗きを照し冷なるを温め湿りたるを
燥すがごとし又色紙にて張りたる灯籠は只一ッの燈にて青黄赤白の
色を見するに似たり
二惣じて人の身にはかろるなつらるとて生付たる熱精あり又
【枠外右 二十三ケ条】