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通ずる便となる者也人辛労をなす時身より出る汗といふも是也
然じて此水けの余れる分は肝より出る経絡の根本なる大すぢに
帰り其より別のすぢを伝ひて腎の臓に至る也
腎は水しるを納むる臓なりといへ共うつほなる所狭くして全体の水
しるを悉皆受留る事叶はざるが故に膀胱に遣す也是即尿袋也
去程に此水しる腎の臓より膀胱に漏下るあやつりを医王のがれいの
つく〴〵と見て其身ぜんちよたりといへ共御作者の御匠みの深き所を
驚き人にも是を能見よと勧むる者也故に今爰に少しいふべし腎の
臓の左右より如何にも和かなる細きすぢ二つ出て末は一つに行あひ
膀胱に至る也此すぢの付所には膀胱は二重の皮ありさて上なる
皮に先細き穴一つありすぢのうつほなる中より漏下る水汁此穴
より二重の皮の間に入る也下なる皮にも又穴あり是上なるかはの穴の
通りにはあらず傍によれり其によて水じるは二重の間を潜りて下
なる穴より膀胱の内に入る也又上下のかわ能吸あひたれば其水通ると
ともに即下なる下はの穴塞がりて水は跡に帰る事を得ざる也さても
言語に及ばぬ勝れたる巧み哉がれいの是を感ぜし事誠以理り也
又小便の出る口にも二つ筋ありて双方よりしめよせて塞ぐ也喩へば
【枠外右 二十四ケ条】