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所の天地日月四大人畜草木等をも体ある事叶ふ物といふ也此等は
現在ある物にもあらず未来に有べきにもあらざれども ds あらせんと
思召さば出現すべきが故に体有事叶ふ物といふ也体に似たる物とは
古人のいへるいほせんたうろきめいらなど也此等は古今なく未来も有
まじければ体に似たる物といふ也去ば体あるも体あるべきも体に似たる
をも人は智慧の徳を以悉皆弁知する者也去程に人の物を知るといふは
如何なる事ぞ問はゞ知らるゝ物の写しを智慧の内に生ずるを知るとは
いふ者也喩へば物の光るといふは其体に備はる光を生じ出すをいふが如く
物を知るといふも知らるゝ体の写しの智内に現ずるをいふ也如此の写しを
ひろぞひやの名目にはこんせいともいひ内の辞とも名付る也所以者何
口より出る言句は心中の思ひを辞に写して他に知らする如く智内に
現ずる物のうつしを以て智慧は其体を弁ふるが故也詮ずる所人は
此智慧の徳を以て有とし有ふる事を弁ふる者也物によりては明白に
知り物によりては明白ならずといへども物として智力の及ばざるはなし
去ば物を生ずる体は生ぜらるべき物を実に我体に含むか又実には含まざれ
ども生ずべき精力を含むか二に一なくして叶はざる儀なれば智慧も
知■るべき境界の写しを智内に生ずべき為には其境界に似たる写しを
【枠外左 初巻七十二】