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皆人に乗らるゝ徳あり又嘶ふ性ある事を弁へさて此等を捨て只是
獣なりといふ所のみを見るを以て獣のうにべるさるなつうらを弁へ
知る者也此弁へ様は右二様の内の初条に当る也さて又馬の一類と犬の
一類を比べて見るにも馬は各いばひ犬は各吠る性あれば是相違して同から
ざれども馬も犬も各獣なる所は替る事なしと見る事是獣の
うにべるさるなつうらを弁ふる道也是弁へ様は右二様の内後のケ条に
当る也此二様の道の内何れを成とも伝ひ昇りて獣のうにべるさる
なつうらを弁へ知れば又一重あがりてひろぞひやにびべんてと号する
なつうらを見出す也びべんてとは禽獣草木を含容するうにべるさる
なつうら也さてびべんてを弁へたる上より又すゝたんしやこるぽらると
いふ事を弁ふる也すゝたんしやこるぽらるとは諸の有情非情のなつう
らを含容したる所也如此こるぽらるすゝたんしやを弁へてより又一重
上りて諸のすゝたんしやを一統に弁ふる也諸のすゝたんしやととはあし
でんてにあらずして独立するなつうらを統て名付たる所也是又消
滅と不滅とこるぽらるいんこるぽらるの諸の体のすゝたんしやを押束
たる所也消滅の体とは四大和合の万物也不滅の体とは諸天三光等也
こるぽらるとは右二様の体を合せて名付る所也いんこるぽらる体とはすびり
【枠外左 初巻七十四】