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処を尊ませ玉はん為なりと書り又此せねか知音の為に遣したる
文にさても万物の本源は如何にといふ工夫をば何とて加へざるぞ見よ〳〵
天地の間に備る大奇妙を春来れば野辺の千種ももみいで花咲
実のる事を又我等が色身元よりなかりし者也生まれ出て後も智慧
命ともに我力を以てあるに非ず是又如何なる御方より与へ給はるぞや
命の終りに及んで如何なる所にか至るべきぞといふ事を何とて思は
ざるぞ但禽獣のごとく水草を事とし肉の楽しみのみを思ひて跡
なき者と思ふや嗚呼あやまり畢れり人を造り給ふ事は其為に非ず
只仰で天を見伏して下界の万物を見て其性を究め理に伏し色身は
あにまに随ひあにまは色身の如に非ずと書遣す也
§ 一
誠なる哉此言御作の物の性を究め理を知る事是即御作者 ds へ近
付き奉る便りとなるぞ爰を以て森羅万像は御作者なくんば有べか
らず又万事叶ひ給ふ御処も是を以て明かに知れたり其を如何にと
いふに御作の物の美麗結構なるを見て其根本にて在ます御作
者の御美麗清浄は如何計尊く在ますべきぞとよく弁へざる事ある
べからず御ぼんだあでと申奉りて量りなき御仁徳又万事を治め
【左枠外に 初巻三】