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今此篇の末に愚なる人の心に起るべき不審を少々開解すべし
問云あにまは不滅の体ならば争か是を具足する人間も亦不滅の
徳を得ざらんや答云惣じて人の死するといふはあにま色身の分散する
をいふ者也然に又人といふは此あにまと色身と和合したる所なれば
此二ッ分散する事なきにをひてはいつまでも人は滅すること有べか
らず然といへ共分散せずして叶はざるがゆへに人は必滅する者也人は
必滅すといへ共あにまは残り留まる者也
問云始めある物は皆終りあり是古今の学者の決定する所也去ば
あにまも始めあれば争か終りなからんや答云始めあればかならず終り
有といふは都て万物をいふに非ずぜらさんとて色相の体より生じ
たる類のみ也喩へば草木は他の草木より性を受るが故にはじめ
有て終りあり禽獣も他の禽獣より生ぜらるゝが故に滅無の儀を
遁れ得ず火も余の火より生じたるはかならす焼失する者也然
どもけれやさんとて元来一物なかりしを ds 直に作り出し給ひし体は
色相とても滅する事なし此故に諸天四大は始め有ても終なし
爰を以て見るにいんてれきちいわあにまの体は始め有とて終るべきに
非ず元より是はすぴりつなれば父母より生じ出すに非ず ds 直に
【枠外左 初巻八十七】