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ゆるかとすれば小半時をも経ずして其体残らず出る者也去ば日輪は
水土の二大よりも一百六十六相倍大なる体なれば其体を一輪移すばかり
にても水土の二大を一百六十六度廻るに等き也是亦小半時にも足
ざるを以て日輪の廻りあしの速なる程を知べし誰か是を思惟して
あきれざる人あらんや如何なる電光雷火とても是には争か及ぶべき
ぞ然ればかほど大なる体に早き力を与へ給ふ御作者は誠万事叶ひ
給ひ御自由自在の尊主にて在ます事是のみにても明也猶亦
日輪の徳儀の深き事をいふに上には衆星と月輪に光明を施し下には
昼夜の隔をなし四時を行ひ草木を恵み禽獣虫魚の繁昌をなし
土中の金玉海底の魚鱗までも其徳に洩ざる者也かかる日輪を唯
一の御辞のみにて御作なされし ds の御善徳は如何計の事たるべきぞ
第五の日には海水に下知し給ひて万の魚類鳥類を生ぜよと宣ひ
ければ則時に生じ出せる也去程に魚鳥の上の徳儀をば右に少々記し
ければ重て論ずべきに非ざれ共仰で虚空の翅を見俯して水底の
鱗をみるに其品類幾千万差ぞや中にも心を留むべきはか程に多き
魚鳥の類それ〳〵の姿道具に余る事も闕る事もなくして皆其
用に叶へる事驚ても猶余あり是を観じて古来のひろぞほ等は四ッの
【枠外左 初巻九十】