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からずして叶はず御作の物は互に合力なくして巣立事一ツもなし去ば
日輪の旋天は一年の間に巡行一廻すといへども昼夜の隔をなす為には
十番目の天の勢力を以てめぐる者也七曜の天のめぐる事も皆是に
よれり一天〳〵は其隔ありといへども他力をたのみ力を合するを以て雨を
降せ風をふかせ寒暑互に移り行者也誠に此等の治りを見るに韶楽の
拍子をそろへたるに異ならずあべろいすといへるぜんちよの学者は此次
第を見て則御作者在ますといふ事をたゞしく徹し明めたる者也
是程懸隔なる物の互に力を合する事は其治手なくんばあるべからず
是只御一体の ds にて在ます也多主あらば必紛乱すべし爰をもて
御一体の御主在ます事明也加程歴々たる御作の物を見て誰かは
御作者なからんといはんや是をなしといふ者あらば目ありながら盲目也
喩へば上手の書出したる画図を見て自然なりといはんや世界は如何
なる丹青の書出したる画図よりも勝れて美しきに非ずや春は揚【楊ヵ】梅
桃李の色をあらそひ百花の繚乱たる事を見夏は千草万木の
花をも欺く緑の陰を見秋は木々の紅葉さながら錦を曝せる粧を見
冬は白妙なる雪の色天地を改め碧の空晴やかにして月日星の光輝く
事は不断の荘り也是に勝りて如何なる丹青かかほど麗しき画図をば
【枠外左側に 初巻十二】