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鼻と喉との風を通ずる肺の臓也其外せんちいどすとて六根に使るゝ
道具をもあまた作り給ふ也加之人の全体に造り居へられたる柱の如く
なる道具もあり是亦骨と筋に似たる類ひあり其品々に随て役を
勤むるぞ如此の事を見てよく思安するにをひては大きに驚くべし右の
樞り其性は各々にして弱さ強さの厚薄ありといへども皆人身の種
より出る者也人智を以ては誰か此等の巧みをなすべきぞ爰を以て御作者の
御智慧限りなき事を分別せよつうりよといふぜんちよの学者も是を
論じて書置ぬ
§ 四
茲に又右に劣らざる儀を顕すべし其と云は禽獣虫魚の品々それ〳〵の
業を勤むる事を見て御作者の御作意を貴み奉るべし其故は身を
保ち敵を防き快気を守り子を養ひ立る体を見よ彼等元来智慧なき
者也といへども加様の所作をなす事は如何なる業ぞや各々自分に相
応の精魂を与へ給ふ御智慧の源なくんばあるべからず其故は身を巣立る
障りとならん事をばよく心得る者也鳥は巣を作り食に葉好物を撰び羊は
狼を見て恐れ同じ形なれども犬をば恐れず孔雀は大鳥なれども
庭鳥それを恐るゝ事なし小鳥なれども鷹を見ては恐れ同く雛は
【枠外右側に 三ケ条】