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真に海上に風ふかずんば商船の便りも絶はて自他の闕如を補ふ事叶
べからず喩へば車馬に荷物を積負せて陸地を運送する如く遥の海
路を隔たる異国の珍宝を船につみて運送する事も風の大徳に非ずや
三には時として空中に毒気生じて人民のなやみとなり病死する
人多き時風起て悪気を散し空漢【漠ヵ】を清むれば病悩忽に治まて
万民快気を得る者也是又風の徳也此等を先とし風大の徳多端也
心を留て顧ば分明に顕るべし誰か此等の徳儀を見て御作者を見知ら
ざらんや見知ても又尊まずんば人倫とはいひ難し
第八 水大の事
ds 御作の始には水大は地大を覆ふて寸土のあき間なしといへども大
地をば人の拪家と定め給ふによて水を一方にかたよせて乾地を顕し
給ふ也角て水大一所に集りたるを大海と名付る也此大海に心を留て
思案すべき事条々あり一々御作者の御誉れとなり奉る事共也
先其体広く大なる事万国通用の海路となし魚鱗を以て諸国の
人の養ひとし玉はんが為也此故に数々の入江入海有て人家に海水を