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長となる者也其より又薬の酢をも作り砂糖の如くに酒を甘く作る
事もあり又其に別の菓を漬れば甘くなる也是を病人の食の為に
干物となして置也常の徳儀如此なりといへども医者の薬にして用る
徳儀は数をも知らず小さき葛にさへ加程の威得を与へ給ふ事誠に奇特也
御主の御辞に忝も我等が上と御身の上を蒲萄の根と葛に喩へ給ひて
われは蒲萄の本也汝等はかづら也かづらは本に連らざれば実を生ずる
事叶はぬ如く汝等も其の本に連ならずんば功得の実をなす事有べか
らずと宣ふぞ猶此蒲萄の上を見るに生得其力に任せて上に登る事
叶ざれば御作者よりふし〴〵につるを付給ひて大木の枝に這せ給へば
其樹の高きほどは取付上る者也其如くきりしたんも自力に天上の
快楽を遂る事叶ざれば ds 御憐みの上より大木に喩奉る御主 Jxo を
世界に降給ふを以て蒲萄のつるとなるきりしたんは此君の御大切の
高き木末に取付奉らば即上天に至らん事疑ひなし
§ 四
諸木の中にみのる事もなく花さく事もなき木をば何の為に作り
給ふぞといふ人あらば深き徳の為ぞといへ然に人の目を悦しめ食物と
なる事も専らなれども家屋を作る事又大要なれば其造営の為に
【枠外左 初巻二十八】