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御作の物をもて御作者を見知らしめんといふ心宛なれば草木の
上をば大略云畢ぬ今又弥御作者の御善徳を顕し奉る為に禽獣の
上を論ずべし此篇は万物の御作者を見知り奉らんとする人の為に
大に益有事也其によて古今との智者多くは是に志を留めて其学問を
事とし給ふ国王或は大臣も余多ありし中にも四海に遍く君徳
八荒に仰がれ給ひしあれしあんでれと申大王はありすとうてれすと
いふ傑出の世に類ひなき学者を師範として此学問を究め給ひ御作者
より禽獣に与へ給ふ奇特を明らめたまはんと歎き給ふ者也其によて
あじやあひりかといふ国々に論旨を下され猟師にてもあれ又禽獣を
司どる牧士の類ひまでも彼ありすとうてれすに行て鳥けだものゝ
上に知れたらん程の事を告知せ又は禽獣の上に他にことに珍しき
子細を見たる程の事を皆彼学者に顕はせとの勅定なりければ東西
南北より其数をしらず群り来て是を奏す則彼学者其旨を書
面に載せてであにまりぶすといふ一部の書を編立たり此国王はぜん
ちよにて在ますゆへに叡慮を慰めたまはん為のみにさへかほどに御営
ありけるにきりしたんと名を得たる輩は此道をもて御作者を見知り
奉るおん御善徳も尊ひ仰ぎ奉らん事に争か心を用ひざらんや故に今
【枠外右 十一ケ条】