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misericordia eius. Ps. 135. 御主は一切の禽獣に食物を与へ給ふによて御憐は
無量なりと去ば此御憐みは有としあらふる生類の上に明白なりと
いへども別して鳥類の上に顕るゝ也其故は先鳥類は草を食せず又
山野に五穀の実一粒もなき極寒の雪霜深き時節にも数限りなき
鳥類を巣立給ふ事は如何なる御奇特ぞや燕と雀は諸国に満々たりと
いへども何たる時分にも終に餓死の色なしさても忝なき御仁恩哉
是を鑑るを以て人の上に頼母敷心を起させ玉はん為に御主さんまて
うす六に空を翔る鳥をみよ ds ぱてれ彼をさへ捨たまはぬに争か汝等を
捨給ふへきぞと宣ふ也去ば世界に禽獣虫魚の為それ〳〵の食を調へ置
給ひてより面々各々に其を尋求むる為に入程の歎きをする精魂を
与へ給ふ也是即眼翼觜手足の精力等也此禽獣虫魚の内に物に
よて他の生類の食となる物多し然ども是を只其まゝにをき玉はゞ
則時に喰ひ果すべぎが故に其種類を残し玉はん為にそれ〳〵の身を
防ぐべき道具をかたのごとく与へ給ふ也其によて或は手足翅のはやきを
もて害を遁るゝ類ひもあり或は皮毛の強きを帯するをもて敵を
防ぐ便りとし又は隠るゝ為に勝れたる才覚あるをもて当時の難を
遁るゝもあり又は一類一所に群集して衆力をもて身を全ふするもある
【枠外右 十二ケ条】
【前コマからのラテン語は ラテン語聖書では詩篇135篇25・26節。英語版聖書では詩篇136篇の25・26節】
【Ps. は Psalms「詩篇」の略】