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多分子を愛する色見えず是別に非ず魚の子は親の養育に預から
ざれどもみづから巣立ゆくによて也去ながら魚の中にも子を愛する
魚なきには非ず或魚は其子の危きに望めば口中に含み置て其難過
さりてより吐出すとさんとあんほろじよの書に見えたり鳥類は別
して子を思ふ色深しといへども又情を知らぬ鳥もあり喩へばゑまと
いふ鳥は卵を産むに巣を作る事もなくあたゝむる事もなし只所を定
めず産み捨るといへり然ども其子共の巣立行やうに御作者別の
計ひをなし給ふ也又烏も子どものかいをわりたる初めはのり毛の
白きを見て母は我子と見知らず日数経て黒き毛の生ひ出ざるまでは
養ふ事なし其間の養ひを ds より各別に計ひ給ふ也又鷲も其
子の数多き時は巣の外へ一ッを捨るといへり然るを別の鳥来て拾ひ
とり独ばみをするまで巣立ると也わし其子を捨る謂れをさんとあん
ぽろじよ書給ふ事ありわしは子どもを巣立る時巣の内にて其子
一ッづゝを朝日にむくる也若子どもの中に眼力弱くして日の光を見る
事叶ざるひなあれば我子には相応せずと即捨ると也人も是を鑑みて
親の瑕瑾となるべき子どもをば強て寵愛せざれと御作者より此鳥を
以て教へ給ふ者也
【枠外右 十六ケ条】