翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

翻草盲目 - 翻刻

翻草盲目 - ページ 16

ページ: 16

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【右丁】 多し。是(これ)血(ち)の池に流れ出るもの也。丹砂(たんしや)は 世 俗(ぞく)に言ふ処の辰砂也。中華辰列より出 ̄ル物 を。上品とす。是を辰砂といふ。然(しか)るを俗人 都(すべ)て。丹砂を辰砂といふ。丹砂の上品なる もの辰砂也。日本にて越(ゑつ)中の立山。出羽国(ではのくに) 湯殿山(ゆとのさん) ̄ニ血(ち)の池有り。水血の如し。ある無漸(やんごとなき) 御方。此池の水を汲(くみ)こし。底(そこ)の泥をとり。 試(こゝろみ)るに。丹砂(たんしや)の甚下品にして。若。これ 【左丁】 山中より。おのれと流(なか)れ出。水中に溜(たま)り たるもの也。是を以て見る時(とき)は。日本のは 下品。剣の山より自然(しぜん)と出て。血の池に溜る ものは甚上品。中 華(くわ)辰列より出るものと同物 なり。又は大地獄 烈(れつ)火 燃(もへ)出るは。是皆〳〵 硫黄([い]おふ)の精華也。奇とするにたらす。温泉(おんせん) も皆硫黄の精華也。日本 越後(ゑちこの)の国(くに)蒲原(かんはら) 郡(こふり)。如法寺村 土(ど)中より。出る陰火皆同物也。