翻刻
【右丁 白紙】
【左丁】
小笠原
掃部助源信嶺は信濃守長清の後胤なり長清か十代
の孫小笠原大膳大夫入道政康に男子二人有嫡子大膳大夫
時長は兵部少輔秀政か六代の先祖なり二男彦五郎宗康
三男伊那六郎光康とそ申けり《割書:新編纂図には光康は見えす三男|六郎左ヱ門尉家長とのせたり》
光康より五代の孫下総守信貴は信嶺か父なりけり累代
信濃国松尾の城に住す武田大膳大夫晴信信濃国をうち
したかへしのちはをのつから其被官となる天正十年の春
木曽左馬助義政織田殿の御方に参る同き二月十二日
三位の中将信忠信濃の国を経て甲斐国に攻入らんと